A級順位戦。佐藤九段vs森内九段

衝撃的な一手を指されました。それは下の図。

横歩取り戦法から佐藤九段が見たこともない一手を披露します。

それが図の66歩。横歩取り戦法は、江戸時代の棋譜でも確認されているみたいなのですが、

66歩は未だに指されたことはないそうです。

66歩以下の進行を見る限り、作戦的には失敗していたように

思うのですが、それでもこの66歩には、将棋って本当に

まだまだいろんな手があるんだなと思わせられました。将棋を長く続けていると、どうしても

既成の定跡にとらわれてしまって、新しい発想が難しくなってきます。

基本に忠実だと言えば聞こえはいいのですが、言い換えれば頭が固いとも言えます。

このバランスが将棋には非常に大事で、基本に忠実でありがなら自由に指すということが、

将棋を指す上で一番理想的な考え方だと私は思っています。

しかし、これはあくまで私の理想です。これから強くなろうと考えていらっしゃる方は、

まずは「基本に忠実」ということを心がけられた方が良いと思います。