相矢倉の戦いから先手が49香と打った局面。
ここで後手に3手1組の好手が飛び出します。
図から57馬、同金上、56金!と後手が猛攻を開始しました。
以下、同金右、同銀、同金、78金と進みます。98玉と逃げる手に対しては
88銀で必至なので78同飛と取るよりありませんが、同歩成、同玉、59飛と進みます。
この局面は後手の金損で、駒割りだけで言えば先手が優勢なのですが、
実際には駒の働き、玉の固さ等を総合的に判断した場合、ここでは後手が優勢です。
その理由は、59飛と打った手が金取り+香取りで非常に厳しい一着だからです。
以下、67玉、89飛成、76銀、64桂と進み後手の圧勝となりました。
将棋の形勢判断の基準には主に4つほどあるのかなと思います。
一つ目は、駒の損得。
二つ目は、駒の効率(働き)。
三つ目は、玉の固さ。
四つ目は、手番。
これら4つを総合的に判断して優劣が決まります。
実戦を指す上でこの4つのことを意識しながら指すと、大局観に磨きがかかると思います。
是非一度試してみて下さい。